海外で働く魅力と向いている人
海外で働きたい気持ちがあっても、実際には自分にその資質が備わっているかどうかが気になる方もいることでしょう。ここでは、海外で働くことに向いている看護師の特徴と、海外勤務により身につくことや魅力について紹介します。
海外で働くことで身につくこと
看護師が海外で働くにあたってさまざまなメリットがあります。たとえば、海外に足を踏み入れた途端にその国に文化や雰囲気を直に感じ取り、これまでの固定概念が良い意味で覆されるでしょう。日本と比べ、海外の看護師は患者と会話を交わす機会が非常に多く、多様な人と触れ合いコミュニケーションを取る環境へとシフトすることになります。その際、看護師という仕事を通してさまざまな文化や価値観を持つ人たちと豊富に関わることで多くの刺激を受け、視野を広げて物事を考えられるようになるのが海外で働く魅力の1つです。現地では、言語や宗教、考え方が日本とは異なります。さらに、医療体制や取り組み方も国それぞれです。そのため、物事の考え方の柔軟性が養われ、価値観や文化の異なる患者を理解した上で接するスキルが身につくでしょう。また、海外で働く魅力として、研修や勉強会といった学べる機会が多く設けられており、支援が充実していることが挙げられます。海外では残業するという概念がないこともあり、その勉強や研修を受ける時間は勤務時間内に設定されることがほとんどです。無理のない範囲で十分にスキルを習得できるのもメリットだと言えるのではないでしょうか。海外では言葉の壁があるだけでなく、自ら積極的に行動しなければ業務についていくことができません。現地で働きながら語学力が身につくと共に、自主性も養われます。そうして海外での活躍により培ったスキルや経験は、日本に帰国後、外国人患者受け入れ体制のある病院などで活かすことができ、看護師にとって大きな強みとなるでしょう。
どんな人に向いている?
海外で働く前に知っておきたいのが、自分に向いているかどうかということです。まず、海外で働く看護師に向いている人の特徴として、多様な背景や価値観を持つ人々を尊重し、異なる考え方にも寄り添って対応できることが挙げられます。言い方を変えれば、異なる言語や風習の壁があっても、その違いを理解し相手の考えをしっかり汲み取った上で尊重する姿勢を持たなければ、海外で働くことは難しいということです。これは患者への対応はもとより、チーム医療を行う上でも同じことが言えます。業務で考えた場合、チームの目的達成のため併せて協調性も必要です。また、海外ではコミュニケーションを取る機会が非常に多いため、対話力のある人が向いていると言えるでしょう。気をつけたいのが、日本とは異なる海外ならではの意見の伝え方です。日本人は、遠慮して言葉を濁したり率直に意見を伝えなかったりする人々が多い傾向にありますが、海外ではその逆で、思ったことをはっきりと言葉にします。そのため、海外で働く看護師は、自分の意見をはっきり伝えられる人が向いていると言えるでしょう。なお、海外では正看護師が准看護師や看護助手をまとめるリーダー的役割もあり、個々へのマネジメント力や統括するためのリーダーシップも求められます。これらのスキルが備わっているかどうかを自分に当てはめて、足りない部分を補うよう努力を積み重ねるといいかもしれません。