「海外ボランティア」という方法もあり

人生は一度きり!思い切って日本を飛び出してみよう

その他の海外ボランティア

その他の海外ボランティア

海外で看護師として活躍するためにはその国の資格や高度な英語力が必要なため、ハードルが高いと感じる人もいることでしょう。しかし、日本人が参加できる海外の医療ボランティアの中には、英会話が初心者レベルでも参加できるものもあります。

【プロジェクトアブロード】

1992年に設立された国際的なボランティア団体です。イギリスに本社があり、50か国以上の地域で活動しています。ヨーロッパ人やアジア人が中心で日本人はわずか3%ほどしかいません。プロジェクトアブロードは保健医療の分野だけではなく、スポーツや教育、環境保護、ジャーナリズムなどの分野もあり、バリエーションが豊富なのが特徴です。
主な派遣先は、ネパールやベトナムなどのアジアや中南米、アフリカなどです。直接治療に携わるというよりも、現地の病院や診療所で活躍する看護師についてその国の医療現場の実情や地域のヘルスケアを学ぶため、青年海外協力隊や国境なき医師団の事前演習として参加する人が多いようです。
看護職を目指す学生から現役の看護師まで、資格の有無を問わず医療に関心がある人なら誰でも参加できます。英語力の基準は特に設けられていません。学校で習うレベルの英語力があり、分からないことは分からないと伝えられれば大丈夫です。1週間から活動可能なため、長期休暇を利用して参加する人も多いようです。

【世界の医師団】

外部からの医療支援を必要としている地域に医師や看護師を派遣し、治療を受けられない人にさまざまな医療サービスを提供する世界の医師団(認定NPO)は、ボランティア活動はもちろんですが、寄付や医療支援活動のイベントも積極的に行っています。
活動地域は81か国ですが、看護師の派遣先はアフリカや中東が中心です。渡航先によって活動内容の違いはありますが、現地の医師や看護師と協力しながら医療行為の補助や物品の整理を行います。
参加するには2年以上の臨床経験が必要です。また、熱帯医学、公衆衛生の経験や海外の医療支援活動に参加された経験があれば優遇される傾向があります。英語力の規定は設けられていませんが、業務を行う上で意思の疎通ができる程度の英語とフランス語は必要です。活動期間は基本的に半年~1年です。半年に満たない短期間の参加も可能ですが、長期を希望する人や経験がある人が優先される傾向があるようです。

【ジャパンハート】

「医療のないところに医療を届ける」ことを目的としたジャパンハートは2004年に設立された、まだ新しい国際医療ボランティア団体です。派遣先は、ミャンマーとカンボジア、ラオスのアジア3か国と大規模災害が起きた地域です。看護師として参加する場合は「短期ボランティア」「国際看護長期研修」のどちらかになります。
「短期ボランティア」の主な活動は外科の外来と手術、病棟のサポートです。英語を使って問診や診察のサポート、簡単な処置などを行うため、それなりのレベルの英語力が必要です。経験のある診療科や年数は問われないため、看護師だけではなく学生や医療従事者以外の人も参加できます。活動期間は2~10日間から選択できます。
「国際看護長期研修」は、まずフィリピンで5日間英語研修を行い、その後長崎県の離島で半年間の研修を行ってから現地で活動します。十分な医療が行き届いていない場所に派遣され、治療に直接携わります。看護師免許と3年以上の臨床経験が必要です。活動期間は海外研修半年コースと1年コースの2つです。