海外で活躍する看護師になる前に日本の制度を確認

人生は一度きり!思い切って日本を飛び出してみよう

まずは日本における看護師の概要をおさらい

まずは日本における看護師の概要をおさらい

医師の診察や治療を補助したり、患者さんのケアをしたりする看護師は、医療チームの一員として人々の健康を守る専門職です。病院やクリニックだけでなく、最近は老人ホームやデイサービス、訪問看護など、介護の現場でも求められています。

看護師は国家資格

看護師は「保健師助産師看護師法」によって定められた資格です。厚生労働省が施行している国家試験に合格しなければ、看護師として活躍することはできません。看護師の資格を持っている人は、患者さんのケアや医師の診察・治療の補助を行うことが定められています。具体的には、血圧・体温・脈などの測定や、注射・点滴・採血などの医療処置、食事やお風呂、ベッドメイキングといった身の回りのお世話などです。
また、大学病院や総合病院など規模が大きな病院では手術のサポートを専門に行う看護師やICU、がん専門の看護師などもおり、より専門的な知識と技術を求められる場合もあります。
近年は、医師や薬剤師、栄養士などそれぞれの職種の専門家がチームを組んで治療にあたる「チーム医療」が広まってきています。その中でも看護師はチームの中で患者さんと接する時間が一番多いため、特に重要な役割を担っているといっても過言ではないでしょう。

正確な知識と技術が必要

診療や治療の補助を適切に行うには、正確な知識や技術が必要です。そのため、看護師は高校の看護科や看護師学校などで専門的な教育を学び、国家試験に合格することを義務づけられています。看護師免許を取得するまでの流れを学歴ごとに見ていきましょう。
高校を卒業してから看護師を目指す場合は、「看護大学に4年間通う」「看護師学校または短大に3年間通う」のどちらかになります。看護大学に4年間通う場合は学士としても認定されるため、大学院に進んでさらに学ぶことも可能です。看護大学は、保健師と助産師のどちらかを選択するカリキュラムがあり受験資格も得られます。看護師の免許と保健師または助産師のスキルを最短で身につけることが可能です。
早く現場に出たい人におすすめなのが、看護師学校または短大に3年間通うパターンです。看護師に必要な技術や実習に絞ったカリキュラムが用意されているため、効率的に学べるのが特徴です。また、看護に関して高い知識を持っている講師の元で丁寧に国家試験の対策もしてもらえます。ただし、こちらのパターンは看護大学とは違い、保健師または助産師の受験資格は得られません。保健師または助産師になるためには養成課程に進学したり、大学に編入したりしなければなりません。
中学校を卒業してそのまま看護師を目指す場合は、「高等学校の5年間一貫教育のコースに進む」もしくは「准看護師学校に進む」のどちらかになります。ただし、准看護師学校に進む場合は、准看護師試験を受け、実務経験を積んだあとに看護師学校に通い国家試験を受けなければならないため、時間がかかります。